ストリートギャング・米国北中西部
 
 
・序文
・ツイン・シティーズ
・ネイティブ系ギャング
 ・前史
 ・概要
 ・ネイティブ・モブとネイティブ・ディサイプルズ
・ソマリ系ギャング
 ・ディアスポラ
 ・勃興
・アジア・モン族系ギャング
 ・ミネソタ
 ・ミルウォーキー
 ・ウィスコンシン
 
 
 
・序文
 米国北中西部におけるストリートギャング、その中でも特にネイティブ系、ソマリ(ソマリア)系、モン族系ギャングについてのまとめである。
 
 米国北中西部(The Upper Midwest)とはノースダコタ、サウスダコタ、ミネソタ、ウィスコンシンを中心とした地域のことであり、北欧系白人が優勢な地域でありながらも、他地域と比べて多数のネイティブ系、ソマリ系、モン族の人口を抱えている。
 
 本文は主に彼らがどうストリートギャング文化を受容したかについてだが、もちろんいわゆる白黒茶の犯罪組織やストリートギャングは存在しないわけではなく、詳しく書かなかっただけで、LA/シカゴ系の勢力は同地域のいたるところに影を落としている。

 三者の間にはこれといったつながりがあるわけではないのだが、ネイティブ系がギャング・シーンで目立つ地域は珍しく、ソマリ系は黒人、モン族はアジア人という少数派の中でもさらに少数派の存在であり、興味深い存在だと思ったので特に注目して書いた。

 この地区はカナダ内陸部の西からアルバータ、サスカチュワン、マニトバの3州で構成される「プレーリー」地方と国境を接するためか、同地域と似通った部分が多いと感じる。「プレーリー」もネイティブ系、アジア人、ソマリ系の目立つ地域なのである。
 以前書いた記事「カナダ・ストリートギャング」のプレーリー地方の章に短い概要を書いたのでカナダの事情が気になる人はそちらも参照してほしい。

 日本語の情報を増やすために、例によってギャング名は日本語で書く。またwikipediaを参考にした場合urlは省略している。
 
 
 
 
 
・ツイン・シティーズ
 ミネソタ州ミネアポリスおよびセント・ポールよりなる人口300万人を超える二大都市圏では、LA/シカゴ/現地由来の様々なギャングが入り混じる中で、圏内へのヘロイン密輸は主に州内最大勢力のギャングスター・ディサイプルズと第二勢力のラテン・キングスが握ってきた。
 そのうちミネアポリスのノースサイドは黒人優勢のためにギャングスター・ディサイプルズが、サウスサイド及びセント・ポールはラテン・キングスが、それぞれ300名以上のメンバーを抱える自らのセットと関連組織を通してヘロイン流通を支配している。

 これらのギャングたちはそれぞれの派閥や縄張りに応じて争いあい、例としてノースサイドではヤング-N-サギン(YNT)とその同盟者「タリバン」が1-9・ブロック・ディップセットとスティック・アップ・ボーイズと対立し、2015年時点で少なくとも5人の死者が出ている。
 
 
 一方二大都市の片割れセント・ポールの黒人主流社会ではイーストサイド・ボーイズと比較的富裕なセルビー・サイダーズがにらみ合い、その他にはロウアータウン・ギャングスターズ(LTG)、ゲット・マニー・ボーイズなどが活動している。

・クリップス/ブラッズ
 1990年にローリン・30s・ブラッズが結成されている。
 
 
「ツイン・シティーズ」参考文献
メキシカン・カルテルのミネアポリス行きパイプライン
http://www.startribune.com/march-24-cartels-pipe-heroin-death-into-the-heartland/251726131/
ヤング-N-サギン対1-9・ブロック・ディップセット
http://www.mprnews.org/story/2015/03/17/minneapolis-gang-feuds
thehoodup.com「MINNEAPOLIS & ST. PAUL A FACTOR IN MIDWEST BANGIN?」
セント・ポールのギャングたち
http://www.citypages.com/news/gangs-of-st-paul-6722080
ミネソタ州のギャング列記
http://spokesman-recorder.com/2013/05/08/theres-no-love-in-the-gang/
クリックへと溶解するギャングたち
https://www.mprnews.org/story/2015/04/22/gangs
元ローリン・30s・ブラッズのジョン・ターニプシードの物語
https://urbanventures.org/johns-story/
 
 
 
 
 
・ネイティブ・ギャング
・前史
 北中西部の先住民によるギャングの歴史は比較的新しく、1920年代にはオクラホマの寄宿学校であるチロッコ・インディアン・スクールで、なれない寮生活で部族別に固まった「ギャング」の活動が見られた。飛んで1970年代のナヴァホ族居留地では飲んで騒ぎまわることが目的の「パーティ・ギャング」が短命ながら存在した。
 そして1980年代後半からは、1970年代からの出生率の高まりと、都市部への移住による犯罪の機会増加と部族文化の喪失が複合的要因となって、この地域はLA/シカゴ発のストリートギャング文化を受け入れることになった。
 
 
・概要
 2010年時点で2大都市圏にはネイティブ25000人が居住し、そのうちの7500人がミネアポリスのサウスサイドのイースト・フィリップス地区を中心として生活している。

 黒人中心のノースサイドではLA/シカゴ系のギャングが中心である一方、サウスサイドのイースト・フィリップスでは、ネイティブ系フッドであるリトル・アースを中心に、1980年代から地元発祥のクラブスターズ、ナチュラルズ、デス・ウォーリアーズなどが自衛のために組織されたほか、1990年代に入るとシカゴのギャングが支部を設立し始め、地区の犯罪的傾向の強い青少年はそれぞれの組織に加入していった

 一方諸居留地のギャングは、カリフォルニアのロス・ヴァトス・ロコス、シカゴのインセーン・ギャングスター・ディサイプルズなどの支部から始まり、次第にネイティブ・ギャングスター・ディサイプルズ、ネイティブ・ギャングスター・クリップスなどの独自性を強調したものが増えていったという。

 これらのネイティブ・ギャングは他地域の巨大ギャングの模倣に終わらない文化混淆的な側面を持っており、ギャングメンバーは自らを戦士に例えることが多く、ギャング・カラーに部族文化に影響された色を選ぶこともあった。
 
 
 
・ネイティブ・モブとネイティブ・ディサイプルズ
 こうしたネイティブ・ギャング創生期を経て、1994年にシカゴに本部を置くヴァイス・ローズのランディ・パチェコが口論の末にシャイノブ・モブのバーシアー兄弟によって殺害される。
 パチェコの残された仲間たちは組織の黒人指導部に復讐の許可を求めるも拒否され、それにもかかわらずジョー・バーシアーを殺害し返したため、ヴァイス・ローズから「破門」されてしまい、その一派によりネイティブ・モブが結成される。

 一方同じくシカゴ勢力のギャングスター・ディサイプルズはバーシアー兄弟に肩入れしていたために、GDsのネイティブメンバーはネイティブ・モブとの抗争に突入することになる。
 しかしGDsの黒人指導部もやはり抗争が激化することを望まず、彼らはネイティブ・ディサイプルズとして独立行動することとなった。
 
 
 2005年になるとギャングの抗争は居留地にまで飛び火し、こうしたギャング犯罪に対抗するために、ミレ・ラックス居留地のオジブウェ族は100年以上も使われていなかった「追放」制度を復活させ、重犯罪者の居留地への立ち入りを禁ずる方針を打ち出したが、実質上の死刑であったかつての「追放」とは違い追放者が居留地に戻ってくることが多く、犯罪根絶に劇的な効果は見られなかった。
 
 
 FBIの2011年の報告書によると、ネイティブ・モブはアメリカ最大のネイティブ・ギャングであり、ミネソタ州内の二大都市に加えて北方のミレ・ラックス居留地に根を張り、縄張り内で有望な青少年を勧誘している。
 一方のネイティブ・ディサイプルズは3人の最高幹部を持つ合議制の組織で、フランチャイズ的に存在する各居留地の支部を従わせてホワイト・アース居留地などで強い影響力を持っている。
 20名から40名程度の緩やかな繋がりのギャングが大半の中で、両ギャングは200名を超えるメンバーと複雑な組織構造を保ち続けている。
 またネイティブ系は2011年に全米で一万四千人が収監されており、彼らはプリズン・ギャングとしても勢力を拡大している。

 ネイティブ・モブは2013年の大規模捜査によって3名の主要メンバーを含む23名が逮捕され弱体化し、ネイティブ・ディサイプルズが200名以上の戦力を持って後釜を狙っていると見られている。
 
 
 2015年に制作されたテレンス・マリック、ナタリー・ポートマン、クリス・エア共同プロデュース、ジャック・リコボーノ監督のドキュメンタリー「セブンス・ファイアー」はミネアポリスのネイティブ・ディサイプルズを描いている。
 
 
・その他
 サウスダコタのパインリッジ居留地にはオールド・クレイジーホース・クリップス、ヒストリーチャンネルのドキュメンタリー番組「ギャングランド」で特集されたワイルド・ボーイズなど39ギャングがひしめき合い、ウィスコンシンのラック・コート・オレイリーズ居留地、北ミネソタのホワイトアース、モンタナのフォート・ペックなどでもギャングは活発に活動している。
(余談だが、上記のワイルド・ボーイズ特集ではシンナーらしきものを吸っている再現映像があり、
アメリカのストリートギャングの間ではほとんど見られないドラッグなので印象に残った)。
 
 
「ネイティブ・ギャング」参考文献
2015年にアルジャジーラがネイティブ・ギャングを特集している
http://projects.aljazeera.com/2015/01/native-gangs/
「プリーステスの夢」パイルズの一員だった彼女の兄は強盗罪で服役中だという
http://projects.aljazeera.com/2015/01/native-gangs/priestess-dreams.html
1960年代のアメリカン・インディアン・ムーブメントの顛末について
http://projects.aljazeera.com/2015/01/native-gangs/aim.html
ネイティブ・モブの一員「ブーツ」の物語
http://projects.aljazeera.com/2015/01/native-gangs/native-mob.html
「ネイティブ・ディサイプルズ」ネイティブ・ギャングの通史
http://projects.aljazeera.com/2015/01/native-gangs/native-disciples.html

ミネアポリス北東の港町ドゥルースでGDsがネイティブ・モブに宣戦布告か
http://www.citypages.com/news/war-on-native-mob-duluth-buildings-tagged-with-gangster-disciple-signs-6566353
「ギャングという疫病」
https://indiancountrymedianetwork.com/news/gangs-are-an-epidemic-in-indian-countrybut-they-can-be-stopped/
https://indiancountrymedianetwork.com/news/native-mob-a-scourge-in-minnesota-plagues-indian-communities/
ネイティブ・モブの主要メンバー3人に対して有罪宣告
https://www.fbi.gov/contact-us/field-offices/minneapolis/news/press-releases/native-mob-gang-leader-sentenced-to-43-years-in-prison
ネイティブ・モブの逮捕について
http://www.redlakenationnews.com/story/2012/02/03/news/bemidji-man-leader-of-native-mob-gang-arrested/020320120554506066764.html
居留地でギャング犯罪が増加

「追放」で犯罪者と戦うオジブウェ族
http://www.citypages.com/news/mille-lacs-ojibwe-fighting-violent-offenders-with-banishment-6753645
クリストファー・グラント氏による2013年の報告書「ネイティブ・アメリカンのギャングサブカルチャーへの関わり」
http://www.communitycorrections.org/images/publications/NAInvolveinGangs-Trends.pdf
同じく「インディアンのストリートギャング:文化の衝突」
http://www.ngcrc.com/journalofgangresearch/jour.v14n4.feimer.v2.pdf
「都市部ストリートギャングにおけるアメリカン・インディアン青少年の存在」
http://arizona.openrepository.com/arizona/bitstream/10150/195960/1/azu_etd_2730_sip1_m.pdf
 
 
 
 
 
・ソマリ系

・ディアスポラ
 1991年に勃発したソマリア内戦によって巨大化したソマリ系ディアスポラは、隣国ケニアに100万人がいると推定されるほかに、英国には10万人、カナダには15万人、アメリカには15万人が存在し、そのうち6万から8万人以上がミネソタ州に居住している。

 1991年以前のミネソタには、ソマリ系はわずかに20から30人がいるだけだったが、1991年の内戦が始まると毎年200から500人がやってくるようになり、それがやがて90年代後半には年数千人に増加し、故国での貧富に関係なくアメリカへとやってきた難民は3分の1が18歳以下の未成年だった。

 こうした新来のソマリア人たちはミネアポリスのサウスサイド、特にミネソタ大学の西にあるセダー・リヴァーサイド地区「クラック・スタックス」をコミュニティの中心として、地元の黒人社会に溶け込もうとしたが文化の違いによりうまくいかず、子弟は地区の学校でいじめにあうことも多かった。
 さらにソマリ系はラテン系と非熟練労働の仕事を奪い合ってしまうことも多く、増え続けるラテン系との確執は、北米の都市生活への適応をさらに困難にしてきた。
 
 
・勃興
 ソマリ系青少年はこの孤立した環境で、ルーズベルト高校にて自衛のためにラフ・タフ・ソマリズを組織して、割れたガラス瓶などの手製の武器で武装したこの自警団は一定の成功をおさめるが、これがソマリ・ホット・ボーイズ結成につながってしまう。
 ホット・ボーイズは最初は高校のタレント・ショウでR&Bを歌っていたグループだったが、メンバーが増えていくにつれ強盗に手を染め、ついには違法ハーブ「カット」を売っていた女性を金銭目当てで殺害し、5人が逮捕されることとなる。

 2002年にブッシュ政権が「ノー・チャイルド・レフト・ビハインド」法令を可決した結果、外国語教員削減の一環としてソマリ語を教えられる教師も解雇されてゆき、アメリカ主流社会とソマリ移民との溝はますます深まることとなった。

 「ギャング文化を創り出した」と言われるこの法の下で、ソマリ系青少年のドロップアウト率は高まり、既存組織の支部であるソマリ・ブラッズ、ソマリ・ギャングスター・ディサイプルズのほかに、マーダ・スクワッド、リヴァーサイド・ライダーズ、ソマリ・マフィア、マダイバーン・ウィズ・アティテュード(マダイバーンは狩りや皮なめしを職業とする低位職人カーストの一種。略してMWAとなり、もちろんラップ・グループのNWAにひっかけた命名だろう)などの緩やかな繋がりを持つ小グループが乱立した。

 ギャングの暴力では、2006年から2008年までの間にギャングと無関係の青年を含む10人近い死者が出ているが、ミネアポリス警察にはソマリア語を喋れる人材は少なく、ソマリ系ギャングの捜査は難航しがちであった。
 年長者には抗争の原因を部族間の対立に求めるものもいたが、35歳以下の者が大半であるギャングには故国での部族紛争の記憶は薄く、都市に生きるソマリ系アメリカ人としての意識の方が強かったという。

 2007年にはソマリ系青少年は最低400人から500人がギャングとかかわっているともいわれ、その中でもソマリ・アウトローズとソマリ・マフィアは未成年売春にも手を伸ばし、2011年には遠くテネシーで逮捕者が出ている。

 2013年の夏からソマリ・アウトローズとMWAは激突し、数人の死亡者が出ている。
 
 
 またソマリ系青少年のなかには故国の民兵組織に加わる者もいるという。
 
 
 
「ソマリ系ギャング」参考文献
なぜミネソタにソマリ系が多いか
http://minnesota.cbslocal.com/2011/01/19/good-question-why-did-somalis-locate-here/
FBIが2011年に出したギャング問題についての報告書
https://www.fbi.gov/stats-services/publications/2011-national-gang-threat-assessment/2011-national-gang-threat-assessment#GangsandIndian
https://smartborders.wordpress.com/2008/12/05/the-challenge-of-integration/
ソマリ・ギャングが蔓延
http://www.cbsnews.com/news/rise-of-somali-gangs-plagues-minneapolis/
レイク・ストリートで2人が殺害
http://southsidepride.com/double-homicide-on-lake-street/
ソマリ系ギャングについておそらく最も詳細に書かれた2008年の記事
http://www.citypages.com/news/minneapolis-somali-community-facing-dark-web-of-murders-6725381
スター・トリビューン紙の元記事が見つからなかったので孫引き。
「マフィアとゲイ」の著書があるフィリップ・クロフォード氏のブログより
ソマリ系ギャングの児童買春についての関わりについて
http://bitterqueen.typepad.com/friends_of_ours/2011/01/weekly-gang-roundup.html
http://bitterqueen.typepad.com/friends_of_ours/2010/11/somalia-street-gangs-ran-pedophile-ring.html
ショアビューで死体が見つかる
http://www.lughaya.com/home/2013/09/03/somali-gang-war-body-found-in-road-in-shoreview-minn/
 
 
 
 
 
・アジア・モン族系ギャング
 東南アジアの少数民族であるモン族は1970年代にアメリカに難民としてやってくると、カリフォルニアのほか北中西部にも多く定住し、特にセント・ポール市は、1976年から1990年までセント・ポール市長を務めたジョージ・ラティマーの開放的な政策の下で、2001年にはフレズノを超える北米最大のモン族人口を抱えることとなった。
 このためモン族の北米ギャングシーンは、西海岸と並びミネソタ2大都市圏をその中心としている。
 
 
・ミネソタ
 1980年代中盤にミネソタのモン族青少年は、人種差別に対抗するために、所属していたサッカーチームを基盤にコブラズを結成し、その後年少者によるホワイト・タイガースが続くと、両者はまとめてアジアン・マフィア・クラン(後にクリップ)として知られるようになったが、しかし内輪もめにより一部のメンバーはブラッズへと転向する。

 こうして設立されたタイニー・マン・クルー・ブラッズはその後のモン系ブラッズの母胎となり、イモータル・ブラッズ、アジアン・ブラッズなど多くの分派を生んだ。

 1993年ごろになると北ミネアポリスでリアレスト・アジアン・ブラザーズ(R.A.B)、赤いブラッズと青いクリップスから「紫」として中立を掲げたパープル・ブラザーズなどが登場したほか、カリフォルニア州からメナース・オブ・デストラクション(M.O.D)やオリエンタル・ルースレス・ボーイズ、アジアン・クリップスが到着し始める。地元発祥のコブラズ/ホワイト・タイガースは次第に消えていき、ギャングスター・ロコ・オリエンタル・クルー(G-ロック)が後継組織として残った。
 
 
・ミルウォーキー
 1990年代中盤にやってきたMODとアジアン・クリップスは互いに争い始め、MODはクレイジー・アジアン・ボーイズやヤング・N・デンジャラス、アジアン・クリップスはクレイジー・モン・ボーイズを味方につけるなどして同盟を拡張していった。
 その後抗争は過激化し、2000年代後半には両者の間のみで120件の銃撃事件を起こしているというが、ついには警察の目が厳しくなり、MOD、アジアン・クリップス共に多くの逮捕者を出し、現在では大胆な行動は控えている。
 
 
・ウィスコンシン
 ワウサウではアジアン・ナイツが最初に結成され、ブラッズ系のオロヴィル・モノ・ボーイズとクリップス系のアジアン・ニュートラル・ボーイズが二大勢力となっている。

 ラ・クロス郡ではラップ・グループを偽装していたヤング・チョロ・ラヴァーズを皮切りに、そのメンバーが獄中で加わったシカゴのラテン・フォークス系のインペリアル・ギャングスターズとミネソタのタイニー・マン・クルーの分派トゥルー・アジアン・ブラッズが1990年代中盤から争い始める。
 しかし2000年に、フレズノで「ビュー(モン語で狂気を暗示する?)」一族によって設立されたクレイジー・モン・ボーイズ(CHB)が移住してくると、地区の青少年の勧誘に成功し、2000年代後半には長年の敵トゥルー・アジアン・ブラッズとニュー・ジェネレーション・ギャングスターズの抵抗をはねのけ、2010年ごろにはインペリアル・ギャングスターズも壊滅させ、ラ・クロス郡の覇権を握ることになった。

 グリーン・ベイではクー一族のクー・ギャング・ブラザーズ(KGB)が短期間存在した後、MOD、アジアン・クリップス・13、タイニー・マン・クルー・ブラッズなどが抗争を展開したが、2010年代にはメンバーの成長によりギャング・シーンは沈静化しギャングは目立たない麻薬取引に精を出している。

 マニトウォクでは、1994年の銃砲店強盗の摘発によって壊滅したMODに代わり優勢になったのは、共にブラッズ系である上記KGBの分派メニュアブ・ライブ・コネクションとヤング・N・デンジャラスであり、彼らは他人種及びシェボイガン・ボーイ・ギャングスターズと戦い勢力を拡張していった。

 シェボイガンでは様々なギャングが支部を作ってきたが、最終的にはクリップス系のシェボイガン・ボーイ・ギャングスターズとブラッズ系のモン・ネーション・ソサエティーの二勢力に落ち着いている。

 オシュコシュではモン族ギャングはアジアン・ロイヤル・クリップスからアジアン・クリップ・キラーズへと移り変わり、現在ではギャング・シーンは沈静化している。
 
 
 
 
各ギャングの系列。厳密なものではない。

・クリップス系

・フレズノ
クレイジー・モン・ボーイズ

・ミネソタ
ナショナル・クリミナル・クリップス
オリエンタル・ルースレス・ボーイズ
アジアン・ニュートラル・ボーイズ
G-ロック
MOD

・ウィスコンシン
ニュー・ジェネレーション・ギャングスターズ
 
 
 
・ブラッズ系

・ミネソタ
オロヴィル・モノ・ボーイズ
タム・クロバス・ブラッズ
オリエンタル・トゥルー・ブラッズ

・ウィスコンシン
モン・ネーション・ソサエティー
メニュアブ・ライブ・コネクション
ヤング・N・デンジャラス

その他色々あるが省略する。
 
 
 
「アジア・モン族系ギャング」参考文献
AznPryde氏による長大でやたらと詳しいモン・ギャングの歴史。こういうものは非常にありがたい。
http://forums.asiantown.net/t/309133/Origin-of-Hmong-Gangs–California–Minnesota–and-Wisconsin

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