カナダ・ストリートギャング

・序文
・概要

・ヴァンクーヴァー、ブリティッシュ・コロンビア
・ヴァンクーヴァー・ギャング抗争
・20世紀の概観
・主要勢力
・ヴァンクーヴァー・ギャング抗争
・856の物語

・プレーリー=アルバータ、マニトバ、サスカチュワン
・ネイティブ系
・アジア系
・白人系
・アフリカ系

・トロント、オンタリオ
・クリップス
・ブラッズ
・独立系
・ジャマイカン・パッシ
・南アジア系

・モントリオール、ケベック
・クリップス
・ブラッズ
(別項)
・マフィア
・バイカー
・ケベック・バイカー戦争

・まとめ
・4地区の特徴、アメリカとの比較、アジア人について、理解しやすい切り口
・参考文献について

・序文

 シカゴに引き続き北米のストリートギャングについて何か書こうと、今更ながらクリップスとブラッズを調べているうちにカナダに行きつき、なかなか興味深い話が多いのに日本語圏のギャング・ウォッチャーにはあまりなじみのないようなので、まあ日本語でもまとめがあってもいいかと思い、この文を書いてみた。

 ハンド・サインやギャング・タトゥーなどの文化及び貧困や差別等の社会的背景は大きすぎるトピックなので基本省略した。また、すこしでも日本語の情報を増やしたいので、ギャング名はカタカナで書いた。

 個々の抗争が大々的に報道されるような「モブ」はストリートギャングとはすこしとは世界が違うので、一応ヴァンクーヴァー・ギャング抗争は書いたが、モントリオール・マフィア抗争、ケベック・バイカー戦争などの「ギャング抗争」については別のページで書いておくことにしたい。
 マフィアのリズート・ファミリーやHAについては日本でも関心が高く、そのうち何らかの良書が訳されることもあるだろうが、それまでのつなぎになれたらいいと思う。

 随分とトピックが多いので、何かしら引っかかりのある人もいるだろう。詳しい人には日本語での詳細な解説をお願いしたい。
 これはあくまで急ごしらえの文章なので、いずれ大幅に書き足すか、書き直すかもしれない。そのときには読みやすく編集したい。

長いと思う人は末尾のまとめを読んでほしい。自分なりに展望を述べてある。

・概要

 カナダ犯罪社会で小規模から中規模の犯罪にかかわる若年層グループのあらましを四地区に分割して述べる。
 カナダは三千数百万の人口をかかえる国家であるが、人口比では90パーセント近くを白人が占めており、その暗黒街はアメリカとはかなり違った様相を呈している。
 イタリア系などの旧来の白人勢力に加えて、西部ではインド、中国系移民の影響力が強く、プレーリーではネイティブ系、東部では仏語圏であるハイチ系、さらにはギアナ、ソマリアなど米国ではメジャー・プレイヤーと目されていない民族の活躍もよく見られる。
 北米では例外的にヴァンクーヴァーでは人種混合ギャングが強く、ある記者はこれを「多文化共生(multicultural)のギャング」と評している。
 またバイカー・ギャングヘルズ・エンジェルズ(HA)の影響力が強く、マフィアを含んでも、全土で大々的に活動する組織は彼らのみである。

 個々の犯罪の詳細は省略したが、中小ギャングがのし上がる場合は、そのほとんどが麻薬取引の成功による。

・全体の参考文献
 参考文献は基本章ごとに付した。

http://www.hipwiki.com/Crips
http://www.hipwiki.com/Bloods
https://en.wikipedia.org/wiki/Gangs_in_Canada
https://en.wikipedia.org/wiki/Black_Canadians
https://en.wikipedia.org/wiki/Latin_American_Canadians

・ヴァンクーヴァー、ブリティッシュ・コロンビア

 2010年代カナダ全土で南アジア系は130万人、中国系は130万人、イラン系は20万人を数え、ヴァンクーヴァー都市圏では南アジア系25万人、中国系45万人が存在する一方、黒人、ヒスパニックともに人口は3万人を超える程度であり、そのためか北米西海岸の他の都市と比べてクリップス・ブラッズの影響力は弱く、アメリカの主流とは一風変わった独自のギャング文化が存在している。

・20世紀の概観

 ヴァンクーヴァー市のストリートでは、1920年代から30年代にかけての孤児たちの集まりであるコルドヴァやホーマー・ストリート、第二次大戦後グリーザー時代のアルマ・デュークスを経て、1960年代にはクラーク・パーク・ギャングのような新世代が登場し、ロック・コンサートでの暴動などの傍若無人な振る舞いによって多くの市民を驚かせたが、彼ら白人勢力は業を煮やした警察が組織したH-スクワッドの暴力的な取り締まりにより70年代の終わりには崩壊させられてしまう。

 そして80年代を迎えるころには、中国系中心のロータス、レッド・イーグルス、ラテン系にインド系を多く含むラティーノ・ドス・ディアブロス、インド系の諸ギャングが登場し、さらにはHAも1983年に支部を開設、北米中を吹き荒れた麻薬戦争の嵐の一端を担っていくこととなる。

 また1980年代から洪水のようにやってきた移民たちは、既存の移民地区をはみ出し人種混淆を進め、一般社会と同時に暗黒街においても旧来の人種による住み分けを希薄とした。新来の移民は、そのかなりの数が第一、第二世代に属する故地との強いつながりを持った存在であった。

 こういった社会情勢を背景に90年代に入り登場したパンジャビ・マフィアとその首領ビンディ・ジョハルは、東南アジアからのヘロイン密輸に携わる際に、多くの中国系や白人を部下としていた。
 ジョハルは抗争相手であるロンとジミーのドサンジュ兄弟を相次いで殺害したが、彼自身も1998年に殺害され、組織は崩壊する。しかし21世紀を見ずに死んだジョハルは、新世代の多くのギャングに崇拝され、ストリートのフォーク・ヒーローとして語り継がれていった。

 またこの時期に、アメリカ・ワシントン州からの麻薬密輸の要所としてブリティッシュ・コロンビア南部のアボッツフォードが開拓され、人口14万人のこの田舎町は多くの高名なギャングを産むこととなった。

・主要勢力
 21世紀のヴァンクーヴァー暗黒街における主要勢力は以下のとおりである。

・ダク-ダーレ・グループ
 北ヴァンクーヴァーのイラン系ギャングペルシアン・プライドが影響力を持つ地区で生まれ育った、共にインド系移民の子弟であるダク家とダーレ家の兄弟が1998年に意気投合した結果産まれた組織であり、パンジャビ・マフィアの後継組織と目されている。

・ユナイテッド・ネーションズ(UN)
 多人種混合を旨とする、白人、中国系およびグアテマラ系を主とした混合ギャングである。
 アボッツフォード生まれのクレイトン・ルーシェとジン・ボン・チャンの指導の下勢力を拡張、150人ほどのメンバーを有しているとみられている。

・インディペンデント・ソルジャーズ(IS)
 インド・パンジャビ(シク)系カナダ人中心の組織であり、ランディ・ナイッカーが創設した。2005年にリーダーのビッキー・ドサンジが自動車事故で死去した後は迷走する。

・レッド・スコーピオンズ(RS)
 中国系、東南アジア系が強い影響力を持つ組織で、少年院で2000年に結成された。

・ベーコン兄弟
 アボッツフォード生まれの巨漢ジェイミー、ジャロッド、ジョナサンの兄弟である。UNを脱退しレッド・スコーピオンズの幹部の座に収まる。

・その他中小ギャング
 サンゲラ、バッタール、ギスビー・グループ、ゲーム・タイト・ソルジャーズなど。

・ヘルズ・エンジェルズ
 ヴァンクーヴァーに存在するギャングの中でもとびぬけて巨大な勢力である。
 HAはケベックに1983年に支部を開設し、ジプシー・ウィーラ―ズ、サタンズ・エンジェルズなどを加盟させ勢力を拡大、レネゲーズ、コート・ジェスターズなどのサポート・クラブをしたがえ、上記ギャングの白人メンバーなどもプロスペクト(見習い)として迎えている。
 麻薬流通のネットワークにおいて上記ギャング群より一つ上の存在であり、一連の抗争においてはどの勢力がHAと密接な関係を築いたかが一つの焦点である。

・ヴァンクーヴァー・ギャング抗争
 上記のギャングたちによって2000年代後半から繰り広げられた抗争である。
 インド系カナダ人のコミュニティ紙voiceonline.comは2011年からの抗争の構図をこう説明している。

ダク-ダーレ・ユナイテッド・ネーションズ連合
          対
レッド・スコーピオンズ、インディペンデント・ソルジャーズ、ヘルズ・エンジェルズ

 しかし、このシンプルな構図に行きつくまでには、様々な紆余曲折があった。

 1997年にユナイテッド・ネーションズが、次いで2000年にレッド・スコーピオンズ、インディペンデント・ソルジャーズが結成され、麻薬取引にしのぎを削っていくこととなった。

 2000年代前半の覇権はUNと同盟者RSが握っており、彼らは密輸にヘリコプターを使用するほど強力な存在であった。
 UNはHAと繋がりを持ち、クレイトン・ルーシェはプロスペクトとみなされるほどだったが、UNは人種混淆の組織である一方で、HAは白人優位のクラブであり、彼らのUN白人メンバー優遇は残りの有色人種メンバーから反発を招いた。強力な庇護者であるHAのために、UN内部に徐々に亀裂が走っていたのである。

 その間売り出し中のベーコン兄弟は、同郷のルーシェがいるUNに接触し頭角を現していく。
 2006年に兄弟はUNを離れて自分たちの組織を立ち上げようとしたが、その直後にジョナサンが何者かに銃撃される。11発の銃弾をその身に受けたジョナサンは、しかし防弾チョッキにより生還する。その後兄弟はレッド・スコーピオンズのマイケル・リに接触し、すぐにギャングの指導権を奪い取ることに成功した。

 UNにとっては苦難の時期であった。
 ベーコン兄弟の裏切りに加えて、HAとの重要なパイプであったルーシェが2008年に逮捕され、2008年中盤までには残りの指導部も壊滅、新指導部はメキシコの麻薬供給者とのつながりと、HAという強力な後ろ盾をほぼ同時に失ってしまう。これによって多くの者が組織を離脱し、他ギャングに攻勢をかけられることとなったうえに、HAに入れられた人種間の亀裂がさらに追い打ちをかけた。

 2007年10月にベーコン兄弟の殺し屋がサレー市で6人を殺害するも、後に誤認であったことが確認される。

 2009年にISのピーター・アディワルがバーナビー市で20発の銃弾を受けるも生還する。

 この期間に、HAは一連の事件による勢力衰退の結果としてかつての同盟者UNを見限り、レッド・スコーピオンズに近づいていく。

 2010年10月にダク家の長兄グルミット・ダクが殺害される。死の直前にはギャングに入ったことを後悔していたという。

 2011年ついにRSのジョナサン・ベーコンはダク-ダーレ・UN連合によって銃殺される。

 弱冠30歳だったジョナサンの葬儀はラングレー市で行われたが、横暴な彼を慕っていたものは少なく、僅かな出席者しかいない寂しいものであったという。かつての友人たちは弔問記事において、ギャングの道に入る前のジョナサンの姿を回想している。

 UNにとっては不運なことに、ジョナサンを殺害したこの銃撃で共にいたHAのラリー・アメロとヴァンクーヴァー支部長の姪の女性、そしてISのジェームス・ライアックも負傷してしまう。怒りに駆られた三ギャングはウルフパック同盟を組織し、ダク-ダーレ・UN連合そして新興のギスビー・グループは報復として激しい攻撃を受けることとなった。

 2010年代に入ると、劣勢のダク-ダーレ・UN連合はほぼ一方的に攻撃され続けていく。
 2012年にサクヴィア・ダク、サンディップ・ダーレが殺害され、同年にIS創設者ランディ・ナイッカーをヴァンクーヴァー東部のスターバックスで銃殺し返すも、戦況は芳しくなく、ろくに行動を起こせずに敗走の一途をたどった。一方残った2人のベーコン兄弟はともに逮捕され、RSとISは共にHAの下部組織化が進んだ。

 2017年時点で、HAは同盟者たちを通じてヴァンクーヴァ―の麻薬取引を掌握しつつあるとみられている。

・856の物語
 856は2003年にラングリー市アルダーグローブ地区で白人高校生たちが設立したギャングである。名前は地区の市外局番より取られた。

 高校では問題児だった少年たちは、次第に結成当初は空き巣程度だった犯罪の度合いを増していき、やがてHAの関係者レン・ペレティエの息子ケイレンを迎えいれる。2007年に18歳のジェーソン・ウォレスが殺人未遂によって逮捕され、その後レンとケイレンの車への銃撃によって8名のコア・メンバーが逮捕されるも、親子とはどうにか和解し、レンのHAとのつながりによって勢力を盛り返していく。

 2009年よりヴァンクーヴァ―でのギャング抗争が激化すると、UNなどの強豪ギャングとの衝突を避けるため、加えてHAに重要な縄張り内での麻薬売買を許されなかったために、856は北に向かうこととなる。856がユーコン準州にまで到達し、ウォレスの弟テイラーが州都ホワイトホースを仕切ることになると、支部は地元のギャングとのもめ事を抱えつつも、当地で麻薬を売りさばいていった。

 856はさらには遠く離れたノースウエスト準州イエローナイフにまで、HA2名の逮捕により麻薬供給に空白が生まれていたために、麻薬を売りに出張した。人口2万足らずのイエローナイフにはすでにアルバータ州エドモントンを本拠とするクレイジー・ドラゴンズが根を張っており、高校生を勧誘して麻薬の運び手をやらせていたのだが、856はこうした地元の密売人とより大規模な流通ネットワークとの仲を取り持ち、イエローナイフで数多くの事件を引き起こしていった。

 2010年ケイレンとジェーソン・ウォレスが警察署近くでの強盗により逮捕される。

 2015年レン・ペレティエとウォレスがコカイン密輸で摘発される。

 856はこの間ずっとHAの舎弟ギャングとして、ペレティエの親戚であったHAボブ・グリーンの薫陶を受けていた。グリーンは多くの友人を持ち「愛すべき夫にして献身的な父親」であったという。

 だが856は2016年10月にボブ・グリーンを殺害する。

 続く数日間に27歳になっていたジェーソン・ウォレスが逮捕されると、HAプロスペクトのモハマド・ラフィークが銃撃され、さらには10日後に856のショウン・クラリーが何者かに殺害される。

 血で血を洗う抗争の中で行われたグリーンの葬儀には世界中から多くのHAメンバーが集まり、ヴァンクーヴァー中にその力を見せつけるのだった。

・アメリカ・カリフォルニア系

・クリップス
リアル・マネー・ハスラーズ

・ブラッズ
ダーク・クラウド・ブラッズ

・ノルテニョス

「ブリティッシュ・コロンビア」参考文献

BCの悪名高いギャングたち
http://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/notorious-gangs-of-british-columbia-1.1025987

https://en.wikipedia.org/wiki/Independent_Soldiers
http://www.rapdict.org/Independent_Soldiers
http://www.rapdict.org/United_Nations
http://www.rapdict.org/Red_Scorpions

アルマ・デュークスとクラーク・パーク・ギャングについて
http://www.vancourier.com/news/gangs-of-vancouver-1.2374033
http://www.westender.com/news-issues/vancouver-shakedown/when-street-gangs-ruled-vancouver-1.2409118

ダク・ダーレについて
http://www.sunday-guardian.com/news/canada-gang-wars-have-a-punjab-connection
https://prezi.com/nvzpvv6fqt28/the-dhak-duhre-gang/
グルミット・ダクは子供たちにギャングに近づくなと言っていた
Gurmit Dhak Warned Kids to Stay Away From Gangs in Candid Interview

ルーシェ逮捕以前にUNに入っていた亀裂
http://www.vancouversun.com/news/Cracks+gang+appeared+long+before+leader+Clay+Roueche+arrest/2345162/story.html
ギャング戦争は避けられない
http://breakingthecode.ca/gang-wars-inevitable-licensed-pot-shops/
ダク・ダーレ、UN対ウルフパック、IS、レッド・スコーピオンズの戦いはまだ続いている
http://www.voiceonline.com/its-still-dhak-duhre-group-and-united-nations-gang-versus-wolf-pack-of-some-hells-angels-with-independent-soldiers-and-red-scorpions/
トロントの銃撃はウルフパック・ギャングに関連か
‘Extremely violent’: Vancouver gangster shot dead in Toronto linked to Wolf Pack gang
ウルフパック・ギャング
http://gangstersoutt.blogspot.jp/p/wolfpack.html
ベーコン兄弟
http://www.huffingtonpost.ca/jerry-langton/bacon-brothers-gangs-vancouver_b_2840387.html
http://www.theglobeandmail.com/news/british-columbia/a-history-of-the-bacon-brothers/article543437/
https://gangstersout.blogspot.jp/2009/09/jamie-bacon-scapegoat-or-criminal.html
https://gangstersout.blogspot.jp/2009/05/vancouver-gang-wars-four-pillar.html

ジョナサン・ベーコン殺害の経緯とその後
https://panamericancrime.wordpress.com/2015/10/16/a-historical-account-of-the-revenge-of-jonathan-bacon-an-update-on-the-british-columbian-narco-conflicts-march-27-2013/
サンディップとベーコンの葬儀を比べると
https://gangstersout.blogspot.jp/2012/01/sandip-duhres-funeral-compared-to.html
高校でのジョナサン
http://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/gangster-jonathan-bacon-was-a-nice-kid-1.1043654
ニック・グリーニザンの回想
http://www.abbynews.com/opinion/128488983.html

HAカナダの来歴
https://gangstersout.blogspot.jp/2009/11/hells-angels-come-to-canada.html

856の物語
http://sharpmagazine.com/2016/06/14/the-outsiders-how-an-upstart-gang-brought-drugs-violence-and-organized-crime-to-the-yukon/
http://gangstersoutt.blogspot.jp/2016/10/the-856-gang.html
2010年代の856の年表
https://edgenorth.ca/article/gang-8217-s-all-here-what-we-know-about-the-856
http://www.nnsl.com/frames/newspapers/2007-06/jun22_07drg.html
ボブ・グリーンの葬式
http://www.straight.com/news/818286/irresistable-allure-hells-angels-funeral-and-cost-war-drugs
押収された麻薬は856の物と警察が発表
http://www.langleyadvance.com/news/300156211.html
856は生まれ変わったのか
https://gangstersout.blogspot.jp/2014/08/856-not.html
レン・ペレティエの逮捕
https://gangstersout.blogspot.jp/2015/06/len-pelletier-busted.html
ケイレン・ペレティエ
https://gangstersout.blogspot.jp/2010/06/caylen-pelletier-living-bugs-life.html
http://www.canfirearms.ca/archives/text/v10n800-899/v10n824.txt
クレイジー・ドラゴンズ・キッズ
http://www.nnsl.com/frames/newspapers/2010-03/mar5_10crs.html
856はユーコン準州の小さな町では王であった
http://sharpmagazine.com/2016/06/14/the-outsiders-how-an-upstart-gang-brought-drugs-violence-and-organized-crime-to-the-yukon/

クリップス
http://www.columbian.com/news/2013/may/01/vancouver-teen-suspected-in-attack-by-gang/
ホームレス・キャンプを狙うノルテニョス
http://www.theglobeandmail.com/news/british-columbia/victorias-homeless-camp-targeted-by-local-street-gang-bc-police-officer/article30812933/

・プレーリー=アルバータ、マニトバ、サスカチュワン

 2011年には590万人の人口を抱えるこの地域では、1949年にウィニペグのデュー・ドロップ・ギャングが世間を騒がせた以外は、1980年代後半までは平穏な状況が続いていた。マニトバ州ウィニペグ、アルバータ州カルガリー、エドモントン、サスカチュワン州サスカトゥーンなどがギャングが生息する主な都市であり、地域発祥の勢力は以下の通りである。

マニトバ=インディアン・パッシ、ウォーリアーズ、マッド・カウズ
アルバータ=レッド・アラート、FOBとFOBキラーズ、クレイジー・ドラゴンズ、ホワイトボーイ・パッシ
サスカチュワン=ネイティブ・シンジケート

 人種別に説明する。

・ネイティブ(アボリジニ)系
 先住民人口が総計が140万人を超えるカナダにおいては、「ネイティブ・ギャングの首都」マニトバ州ウィニペグなどでアボリジニ系が一大勢力となっており、その多くがプリズンギャングでありながらウィニペグのストリートのみでも1400人のギャングバンガーがいると推測されている。1990年代にマニトバのギャングが刑務所内で力を持った結果、アルバータ、サスカチュワンに対抗組織が結成されていったという。

・インディアン・パッシ(IP)
 ウィニペグにて1989年にダニーとリチャードのウルフ兄弟の双子が設立した組織で、ネイティブ・プライドを標榜し、カナダ国内最大のストリートギャングの一つとも噂されている。
 車泥棒から犯罪の道に入った彼らだったが、急速に勢力を拡大していき、多くのギャングが彼らに触発され誕生する。そういった後発ギャングの一つマニトバ・ウォーリアーズと90年代後半から対立し、21世紀に入るとネイティブ・シンジケートとも抗争していく。麻薬取引でバイカーと手を組もうとしたが彼らの差別主義に反発し破談すると、その後パッシは次第に没落していき、ダニーは2010年、リチャードは2016年に共に刑務所内で殺害されている。

 2014年強い影響力を持つタイソン・ルーレットとその部下たちが「ギロチン作戦」で逮捕される。

 2004年にはアジアン・ボム・スクワッドとの抗争を描いたノーム・ゴニック監督の再現ドキュメンタリー「ストライカー」が公開されている。

・ウォーリアーズ
 バイカ―ギャング的な指揮系統を持ち、各支部は独立して活動している。
・マニトバ・ウォーリアーズ
 1992年に白人に対抗するために刑務所内で設立されたウォーリアーズ最初の支部で、2000年前後には400名が存在していた。
LIVE N DIE- Tha K.I.D & Payde feat. WCのビデオにメンバーがHAの一人とともに映っているとの情報あり。
・アルバータ・ウォーリアーズ
 1997年に設立され、ブラッズやクレイジー・ドラゴンズなどと敵対している。
・サスカチュワン・ウォーリアーズ
・ダブズ(Ws)

・セントラル
 ウィニペグのアボリジニ系のギャングデュースは、インディアン・パッシと対立し2001年からマニトバ・ウォーリアーズに加盟、しかし一部はセントラルに合流したため、両者の間には確執がある。

・モスト・オーガナイズド・ブラザーズ
 ウィニペグのIPからの枝分かれ組織で、ウォーリアーズやバイカーのロック・マシーンと友好的な関係にある。

・レッド・アラート
 アルバータ州エドモントンの出身者により、マニトバ・ウォーリアーズに対抗するために刑務所で設立され、2005年から急速に勢力を拡大。アルバータ・ウォーリアーズは元よりインディアン・パッシやクレイジー・ドラゴンズをも敵に回し、FOBやHAエドモントン支部と同盟を組んでいる。
 ヴァンクーヴァ―のギャングがアルバータに進出してきた結果、ISと同盟することになった。

・ネイティブ・シンジケート
 サスカチュワンでIPやウォーリアーズに不満を持つ囚人が集まって結成される。

・アジア系

・FOB(フレッシュ・オフ・ザ・ボート)
 カルガリー最大級の勢力であり、ISやクレイジー・ドラゴンズ、ネイティブ・ギャングたちと手を組む一方、脱退者によるFOBキラーズはUNと親しく、2002年からの抗争で25名以上が死亡している。
 リーダーのニック・チャンは先行するギャングデヴィル・ボーイズのリーダーの甥であり、そのつながりから麻薬の供給を受けて指導的な地位を築いていった。FOBは決まった縄張りも服装規定も持たず、ただ週100ドルの上納金、抗争に貢献した場合の報奨金など金銭関連のルールのみが詳しく定められていたという。
 2008年チャンはヨンギ・グアンと結婚したが、結婚生活はうまくいかず、彼女は後に警察に協力することになる。2013年チャンはFKに刺され重傷を負い、その後組織は衰退に向かっている。

・クレイジー・ドラゴンズ
 ベトナム系により1990年代前半にエドモントンで設立され、150名ほどのメンバーを抱えている。脱退者がクレイジー・ドラゴン・キラーズを結成した。

・白人系
 ほとんどのギャングがHAと関係を持っていると思われる。

・ホワイトボーイ・パッシ
 2003年に結成されたHAと密接な関係を持つエドモントンのホワイトパワー・ギャングであるが、白人至上主義を唱える一方でレッド・アラートと手を結び、最大100人のメンバーを有している。2012年には誤認で3人の子を持つ母親を射殺し、さらには麻薬がらみの殺人で被害者を斬首するなどの残忍な行動が話題となった。

・ロイヤリティー・オナー・サイレンス(LHS)
 ウィニペグでベキム・ゼネリが設立した白人系組織である。しかし彼は2002年にHAに殺害される。

・テラー・スクワッド

・ジグ・ザグ・クルー
・レッドラインド
 共にウィニペグのHAのサポートクラブである。

・アフリカ系

 1990年代からのソマリア内戦は国家を決定的に崩壊させ、これによって生まれた多くの難民は北米に到達したが、カナダに移住したソマリア系移民はトロントを主な居住地としたほかプレーリーにも散らばり、シヤアル・バラフ「雪の子供達」と呼ばれた。

 彼ら新来の「黒人」は移民共通の疎外に加え、旧来の人種差別と2001年以降はそのイスラームの信仰への偏見も強まり、社会から孤立しギャングに加わるものも多く現れた。またアルバータのオイルサンド産業が若年層を吸い寄せていために、2010年代初頭の抗争のいくつかは、ソマリア系人口8万人を超えるトロントでの争いに起因するという。

 ウィニペグのマッド・カウズは彼らソマリア系とスーダン系によって2000年代初頭に結成された。後に敵ギャングによる殺人に報復しなかったためにエリトリア系のメンバーが脱退して結成したアフリカン・マフィアのほか、アボリジニ系のB-サイドと10年以上対立している。
 そのアフリカン・マフィアも内部分裂しいくつかの分派を産んでいる。

「プレーリー=アルバータ、マニトバ、サスカチュワン」参考文献

https://en.wikipedia.org/wiki/Aboriginal-based_organized_crime
http://research.omicsgroup.org/index.php/Aboriginal-based_organized_crime

インディアン・パッシ
http://www.cbc.ca/news/canada/saskatchewan/indian-posse-richard-wolfe-death-prison-1.3606065
ダニー・ウルフについての書籍が刊行
http://thestarphoenix.com/storyline/new-book-explores-indian-posse-history-through-life-and-death-of-founder-danny-wolfe
リチャード・ウルフは称賛に値する男ではない
http://www.cncadispensary.com/single-post/2016/05/27/Indian-Posse-cofounder-Richard-Wolfe-doesnt-deserve-legendary-status
インディアン・パッシがブラッズの殺害で有罪に
http://www.torontosun.com/2012/09/21/indian-posse-gangster-guilty-of-killing-bloods-rival
ギロチン作戦
http://thepoliceinsider.com/project-guillotine-police-operation-quietly-destroys-gang-infrastructure/

カナダのギャングたち
http://matt-kwong.com/2015/10/gangs-of-canada-from-fob-killers-to-red-scoprions-and-the-native-syndicate/
マニトバ・ウォーリアーズ57名が摘発
https://gangstersout.blogspot.jp/2014/01/57-manitoba-warriors-busted.html
マニトバ・ウォーリアーズとは
http://thepoliceinsider.com/the-manitoba-warriors-gangs-incorporated/

レッド・アラートのメンバーが生い立ちを語る
https://www.thestar.com/news/crime/crime/2008/07/20/prisons_poisoning_natives.html
レッド・アラートとISの協力関係
http://www.torontosun.com/news/edmonton/2009/03/14/8748401-sun.html

ウィニペグのストリートギャング
http://www.collectionscanada.gc.ca/obj/s4/f2/dsk2/ftp01/MQ61432.pdf
サイモン・フレーザー大学のクリストファー・ジャイルス氏による2000年の論文である。

ウィニペグのギャング
http://www.winnipegsun.com/2013/11/21/the-gangs-of-winnipeg

ニック・チャンとFOBの落日
http://www.cbc.ca/news/canada/calgary/nick-chan-and-the-decline-of-calgary-s-notorious-fob-gang-1.1309973
http://www.huffingtonpost.ca/2013/08/28/fob-gang-caglary_n_3833758.html
FOB対FOBキラーズの抗争で死んだ25人(過半数がアジア系である)
http://www.vancouversun.com/sports/Gallery+history+gang/1362127/story.html
抗争の時系列
https://www.calgaryjournal.ca/index.php/news/3372-the-rise-and-fall-of-calgary-s-deadliest-gang-war
抗争の詳細
https://jasonvanrassel.wordpress.com/calgarys-gang-war/
クレイジー・ドラゴンズ
https://jasonvanrassel.wordpress.com/2010/05/06/more-arrests-in-commando-case/

カルガリーの新たなギャング抗争にかかわる中東系の一族についての2015年12月の報道
新興ギャングは警察に注目されないため、グループに命名するのを避ける傾向があるという
http://www.cbc.ca/news/canada/calgary/calgary-gang-war-northeast-shootings-1.3366494
メキシコのカルテルとバイカーギャングがアルバータの組織犯罪を変えつつある
Motorcycle gangs, Mexican cartels a rising threat in Alberta

サスカチュワンのバイカーギャング
http://www.nationalpost.com/m/news/blog.html?b=news.nationalpost.com/2015/02/10/inside-the-saskatchewan-biker-gangs-how-the-hells-angels-feud-with-outlaws-led-to-allegiance-with-fallen-saints-club
ホワイトボーイ・パッシへの誤解
https://www.vice.com/en_se/article/the-rcmp-were-horribly-wrong-about-crippling-the-white-boy-posse
http://gangstersoutt.blogspot.jp/2016/08/white-boy-posse-randy-ohagan.html
https://gangstersout.blogspot.jp/2014/12/spotlight-on-whiteboy-posse.html
https://www.thestar.com/news/canada/2012/12/15/edmonton_neonazi_gangs_operations_spreading.html
LHS
https://gangstersout.blogspot.jp/2011/07/lhs-in-winnipeg.html

マッド・カウズの簡易年表
http://www.winnipegsun.com/2013/05/01/mad-cowz-member-brags-on-facebook-about-evading-police-then-gets-popped
なぜ西部のソマリア系カナダ人がこんなに死ななければならないのか
http://www.theglobeandmail.com/news/national/why-so-many-somali-canadians-who-go-west-end-up-dead/article4365992/?page=all
アフリカン・マフィアのリーダーが逮捕される
http://www.cbc.ca/news/canada/manitoba/gang-leader-arrested-winnipeg-police-1.966234
アフリカン・マフィアがB-サイドの首に懸賞金をかける
http://www.winnipegsun.com/2013/03/14/african-mafia-has-targets-on-heads-of-b-side-gang-for-2009-beating
アフリカン・マフィアの起源
http://www.cbc.ca/news/canada/manitoba/police-report-traces-violent-trajectory-of-winnipeg-gang-1.876893

Nasty, Brutish, and Short: The Lives of Gang Members in Canada
著者: Mark Totten

・トロント、オンタリオ

 総人口推定1400万人のうち、黒人は53万人、ラテン系は17万人が居住している。
またカナダにおいては、クリップスとブラッズは時にレッズとブルーズと呼ばれることもある。

 1990年代トロントを通して最大のギャングはシカゴ由来のヴァイス・ローズであり、一時は250人のメンバーがいたが、仲間割れなどによって勢力を維持しきれずに衰退していった。2010年代現在ではどこのギャングも多くても60人程度で、6000人いると推測されている暴力的傾向の強い青少年たちは少人数で徒党を組むのが主流だという。

・クリップス

 1980年代前半からのクラックの流行で、LA系ストリートギャングは全米中にはびこり、
カナダ最大の都市であるトロントの北西部にも押し寄せてくることとなった。
 トロント・クリップスはLAの例に倣い、クリップスへの参加を拒む他ギャングを攻撃し始めたが、必ずしもすべてがうまくいかず、多くの場合には彼らをブラッズに走らせる結果を招いた。
 クリップスはレックスデール、アップトップ、スカーレットウッド・コートの三大クリップ内同盟を結成し、さらには当時市内最大級のギャングだったゲーターズとの同盟にも成功したことで、暗黒街にその存在を示すが、その後は過度の内紛により拡張は鈍っていった。

・ゲーターズ
 ジャマイカ、トリニダード、ギアナ系カナダ人によって80年代後半に反クリップス、ブラッズのために結成されたギャング。傘下にジュニア・ゲーターズを持つほか、オンタリオ州外にも勢力を拡大している。

・ブラッズ

 1990年代にクリップスに攻撃されていた地元ギャングを取り込む形で結成される。
 アードウィック・ブラッド・クルーを皮切りにヤングガンズ、レーンズクルー、Y・ブロックが参加し、トロント最大ギャングの一つゲーターズのクリップス加入によって脅威を感じたジャングル・シティ・グーンズ、70年代の強盗団ダーティ・トリックスの継承ギャングであるプロジェクト・オリジナルズも加入し、クリップスに比べてより高い団結力を誇る連合体になっている。

・ディクソン・グーニーズ
 ソマリア系の多いディクソン地区のブラッズであると言われている。
 VICEマガジンがProbing the Existence of an Alleged Toronto Gang with Rob Ford Ties
の題で、警察の嫌がらせに悩む地区住民たちのドキュメンタリーを製作している。
 ちなみにロブ・フォードはクラック吸引で物議をかもしたトロント市長である。
 ラッパー:ローズ・カーター 彼女は上記のビデオにも出演し、地区のブラッズの存在について懐疑的である。

・VR・トルーパーズ(ヴォーン・ロード)
 2010年ヴォーン・ロード・ブラッズのサブセットM.O.B KlicKのメンバー2人が殺人についての裁判でラップビデオを証拠の一部として有罪を宣告されるという事件が起こった。

・ノー・ラブ・ヴァイス・ローズ・ブラッズ
 上述のヴァイス・ローズとブラッズの混合ギャングであり、ピープル・ネーションを通じてつながったものと思われる。

・独立系
・ダウンタウン地区

・ファイブ・ポイント・ジェネラルズ(5PG)
 2000年代に頭角を現してきたギャングである。
 ジャマイカのシャワー・パッシとも関係を持ち、隣接地区のゲーターズ、バグダッド・クルーなどと抗争を展開する。2007年に流れ弾で11歳の少年を殺害してしまい、ゲーターズとの抗争で8人の死者を出すなどした結果、警察の厳しい監視の目を招くこととなった。

・ポイント・ブランク・ソウルジャズ(PBS)
 1980年代から90年代にかけて活動していたリージェント・パーク・クルーの残党が結成した。枝分かれしたサイレント・ソルジャーズ(シック・サグズ)と抗争し、プロジェクト・オリジナルズなどと敵対している。

・スカーバロー地区

・ギャロウェイ・ボーイズ
 1980年代に西インド諸島系の移民がトロント南西の南スカーバローのフッドであるキングストン・ギャロウェイで結成したギャングのゲット・マッド・クルーは、ジャマイカ系の犯罪文化に強く影響された集団であり、ギャロウェイ・ボーイズは彼らに触発されて1990年代初期に誕生した組織である。
ノースサイドとサウスサイドに分かれており、G・M・クルー崩壊後勢力を拡張し、近隣のマルヴァ―ン・クルー、ヴェルサーチ・クルー、モーネル・コート・クルーらと対立している。
 2012年にギャング内の権力争いで銃撃戦を起こした結果、2名の犠牲者を出した。

・南アジア系

・VVT
 1990年代に結成されたヒンドゥー・タミル系移民の組織であり、その名「VVT」は民族ゲリラLTTEの誕生した都市「バルベッティサーライ」にちなんで名づけられた。年長の移民にはゲリラ組織タミルの虎の元メンバーも多数存在し、その戦闘能力によって縄張りを牛耳っていたが、ヘロイン取引をめぐって反LTTE派の新興勢力AK・カンナンと衝突し、現在では両者ともに解散している。
 AK・カンナンの流れを組むシルヴァー・ボーイズ、VVTの分派ギルダー・ボーイズ、タキシード・ボーイズなどが存在する。

・その他
 2002年より移住してきた2万人を超えるアフガニスタン系移民も独自のグループを結成している。
・ジャマイカン・パッシ
 1980年代から北米に展開し、5PGと関係を持つと言われている。
・アジアン・アサシンズ

・オタワ
 カナダの首都であり、90万近い人口を抱えている。
 1960年代のギャングであるスクワールズとヨホークスが素手で殴りあっていた牧歌的な時代を経て、1990年代に登場した三大ギャンググラブ・クラブ、オーヴァーブルック・バッド・ボーイズ、エース・クルーは、はるかに暴力的な存在であり、エース・クルーによる1995年のシルヴァイン・ルダックの殺害は市民に大きな衝撃を与えた。

「トロント、オンタリオ」参考文献

殺人首都トロント
http://www.theglobeandmail.com/news/toronto/torontos-new-murder-capital/article4327089/?page=all
Court hears how young murder victim was hit by gang gunfire
ディクソン・ブラッズ
http://www.huffingtonpost.ca/2013/11/08/dixon-city-bloods-goonies-rob-ford_n_4226753.html
https://www.thestar.com/news/gta/2012/06/09/eaton_centre_shooting_sic_thugs_of_regent_park_and_the_allure_of_gangs.html
トロント最悪の銃撃戦はギャング関連か
http://www.cbc.ca/news/canada/toronto/toronto-slayings-shootings-linked-to-battle-for-gang-leadership-1.1147787
ブラッズの2人がラップビデオを証拠に有罪を宣告される
https://www.thestar.com/news/crime/2013/03/23/jury_convicts_two_toronto_men_of_murder_after_gang_trial_featuring_youtube_rap_videos.html
裁判官はラップビデオで人を判断するな
http://www.advocatedaily.com/areas-of-law/jury-must-not-convict-based-on-rap-videos.html
ノー・ラブ・ヴァイス・ローズ・ブラッズの3人がドラッグディーラー殺害で有罪に
https://www.thestar.com/news/gta/2008/02/16/3_found_guilty_of_firstdegree_murder.html

http://rap.wikia.com/wiki/The_Gatorz
http://rap.wikia.com/wiki/Point_Blank_Souljahs
http://www.rapdict.org/Project_Originals
http://www.rapdict.org/Dirty_Tricks_Gang
http://www.rapdict.org/Silent_Soldiers
http://www.rapdict.org/VR_Troopers
トロントのラッパーたち
http://www.rapdict.org/Toronto#Rappers
ギャング・マップと解説
http://www.theglobeandmail.com/static/national/toronto-murders/index.html?id=8#map

ジャマイカン・パッシ
http://www.theglobeandmail.com/news/toronto/police-connect-jamaican-shower-posse-to-toronto-gangs/article4317767/

南アジア系
https://en.wikipedia.org/wiki/VVT_(gang)
http://www.rapdict.org/AK_Kannan
http://www.rapdict.org/Silver_Boys
タミル・ギャングを回顧する
http://tamilculture.com/breaking-down-the-90s-a-look-back-at-tamil-gangs/

アジアン・アサシンズとシック・サグズのメンバーが逮捕
http://www.nugget.ca/2014/05/28/police-stage-early-morning-raids-across-toronto
アジアン・アサシンズは小物にすぎない
http://www.cbc.ca/news/canada/toronto/asian-assassins-not-a-major-crime-group-expert-says-1.1410725

アフガニスタン系
‘A struggle of integration’: Deportation used to counter gang activity within Toronto's growing Afghan community

オタワ・ギャングの進化
http://www.ottawasun.com/2015/10/30/the-evolution-of-ottawas-gang-scene

・モントリオール、ケベック

 総人口820万のうち、黒人は24万人、ラテン系は11万人が居住している。
 モントリオールはトロント北東に位置するカナダ第二の都市であり、「売春の首都」とも呼ばれ、巨大な麻薬利権が存在してきた。

・クリップス
 クリップスは伝統的に富裕なダウンタウンで影響力を持ってきた。

・クラックダウン・パッシ(CDP)
 モントリオール・クリップスに創設時より参加しているハイチ系のギャングである。
 元々は地元の商店を荒らす小さなギャング以上の存在ではなかったがシンジケートの協力によって市内有数の麻薬組織にのし上がり、傘下にあるデュカーム・ジョセフの67ズとともにボ・ガーズと抗争を展開していく。デュカームは2014年にマフィアのニコロ・リズート殺しに絡んだ怨恨が元で殺害されている。
 ラッパー:JB、スケッチ・DVS、トバ・チュン

・シンジケート
 ハイチ生まれの移民である元マスター・B・ギャングのグレゴリー・ウーリーは、1992年に結成され、ケベック・バイカー戦争で名を挙げたヘルズ・エンジェルズの「人形クラブ」であるロッカーズと親しい関係を築いていく。
 ウーリーはやがて悪名高いHAのモーリス・ブーシェ―に見込まれて97年に正式メンバーに昇格し、翌年には彼自身のストリートギャング組織シンジケートを立ち上げ、HA及びロッカーズの麻薬取引を他の黒人組織との橋渡し役としてサポートしていくこととなる。
 ウーリー本人はHAの正式メンバーであるが、シンジケートの黒人メンバーは白人優勢のHAへの加入を望んでおらず、ギャングはブルー(クリップス)連合体に属している。

・ブロック13

・ブラッズ
 モントリオール・ブラッズは北部ラヴァル地区で強い影響力を持つ。

・ボ・ガーズ(ハンサム・ボーイズ、ホット・ガイズ)
 モントリオール・ノースで生まれた、モントリオール・ブラッズの創設ギャングの一つである。
 1980年代の反スキンヘッド自警団マスター・B・ギャングからの派生であり、白人主体のシンジケートとの協働を拒否してCDPと対立し、その怨恨によるものか、2012年にはリーダーのシェニア・デュプイがデュカームの従弟とともに殺害されている。
 現在は40人程度の勢力を保っているとみられている。

・アップタウン・パッシ
・STLズ

「モントリオール、ケベック」参考文献

モントリオールのストリートギャングはLAギャングの再来となるか
http://www.montrealites.ca/justice/montreal-street-gangs-following-in-the-footsteps-of-la-gangs.html
バイカーによる乗っ取りがギャング抗争に関係か
http://montreal.ctvnews.ca/gang-war-reportedly-sparked-by-biker-street-gang-takeover-1.919746

http://rap.wikia.com/wiki/Crack_Down_Posse
http://rap.wikia.com/wiki/Block_13
http://rap.wikia.com/wiki/STL%27z
http://www.rapdict.org/Gregory_Wooley
http://hiphopdatabase.wikia.com/wiki/Bo-Gars_(gang)

Assassination of notorious Montreal gang leader sends chilling message to other kingpins, experts say
デュカーム・ジョセフの死
http://www.montrealgazette.com/news/reputed+gang+leader+ducarme+joseph+shot+dead+likely+targetted/10086152/story.html
https://gangstersout.blogspot.jp/2011/04/last-of-mohicans.html
https://gangstersout.blogspot.jp/2014/08/montreal-gang-leader-shot-dead.html
http://www.torontosun.com/2012/08/16/dead-gang-leader-rebuffed-top-biker-prior-to-assassination-source

・まとめ

 以上カナダを便宜上4地区に分けたが、大まかに言うなら、

BC=巨人HAにかき回され続ける人種のるつぼ
プレーリー=監獄中のネイティブ・ギャングの苦闘
オンタリオ=東海岸的なクリップス/ブラッズ転向組の抗争
ケベック=マフィアとHAの影響をかいくぐっての暗躍

 とでもなるだろうか。

 さらに、覚えておきたい名前と関係は、

BC=ユナイテッド・ネーションズ対ベーコン兄弟
プレーリー=インディアン・パッシ対ウォーリアーズ
オンタリオ=ブラッズ対クリップス対独立系
ケベック=ブラッズ、ボ・ガーズ対クリップス、グレゴリー・ウーリー

 だろうか。

・4地区の特徴

 BCの暗黒街はカナダのリベラルな国柄をよく反映していると言える。
 アメリカでは他にここまで人種混合ギャングがメジャー・プレイヤーになっている大都市は見当たらず、これが北米の一大潮流となるか、それともこの地区だけの現象に終わるのか、興味深いところである。

 プレーリーはおそらく北米で唯一ネイティブのギャングが強い土地で、カナダ社会におけるその苦難の歴史を考えると、ひときわ目を引くものがある。彼らが地域外に大きく勢力を拡大することはないだろうが、当分の間は他人種ギャングに飲み込まれる事もないだろう。

 トロントは世評通りカナダで最もアメリカ的な都市であろう。
ストリートギャングは都会の犯罪文化であるため、カナダではこの街が中心地と言っていいだろう。本文には書いたものはほんの一部で、クリップス/ブラッズともに市内には無数のセットが存在するようである。

 一方ケベックはフランス系の影響が強い独特の土地だが、この25年間に北米最大規模のマフィア、バイカー抗争が起こっているので、ストリートギャングは影が薄くなってしまっている。

・アメリカとの比較

 参考のためにアメリカと比較するなら、まずアメリカストリートギャングの三大対立軸であるクリップス/ブラッズ、フォーク/ピープル、サレーニョス/ノルテニョスについては、後者二つはカナダでは構成ギャングの少なさのため事実上機能しておらず、クリップス/ブラッズのみがトロントとモントリオールを中心に生きていると言える。

 次に人種について言うと、アメリカで使われる白黒茶の3大区分が通用しないのはもちろんのことだが、白人人口の比率が90パーセント近い国とはいえ、「白人とその他」というには暗黒街はあまりに有色人種の存在感が強く、例えば2013年の調査では黒人は全人口比3パーセントに対して、刑務所人口の9パーセント、アボリジニは全人口比4パーセントに対して、実に刑務所人口の23パーセントを占めている。
http://www.oci-bec.gc.ca/cnt/comm/press/press20131126-eng.aspx

 カナダはラテン系人口が1パーセント少々の50万人程度しかいないことを考えると、大雑把には白人、ネイティブ系、アジア系、黒人が4大勢力であると言っていいのかもしれない。もちろん同じアジアでもインドと中国と東南アジアには大きな違いがあるが、そこのところは他も似たようなものだろう。一口に黒人、ネイティブと言っても内部ではかなりの違いがあるのである。

 メジャー・プレイヤーとしてのラテン系の欠如と黒人の相対的な弱さがアメリカに対する最大の違いであろう。

・アジア人について

 日本人としては同じアジア人の存在が気になるところだが、残念ながら情報は少ない。

 東部トロントではドキュメンタリー「Lost in the Struggle」(「Toronto Hood Life」にも収録)にベトナム系のギャング「チャッキー」が特集されているが、彼は後にChuckie Akenzの名前でラッパーとして有名になった人物である。
https://en.wikipedia.org/wiki/Chuckie_Akenz

 アルバータ州エドモントンのFOBは土地柄意外なことに、かなりアジア系主導だという印象を受けた。州全体で中国系は13万人ほどだそうである。
 Been through it all (r.i.p John Pheng)

 は、FOBのJohn Phengに捧げられた曲だという。

 一方ヴァンクーヴァーではアジア人と言ってもインド系が強いようである。
 トライアッズなども噂のレベルですら話を聞かないので、なかなかアジア人街以外で幅を利かせるのは難しいのだろう。

 カナダのストリートギャングについて、さらに理解しやすい切り口としては

・カナダ主流社会への適応に失敗した移民たちの苦悩
・貧困に苦しむネイティブの一側面としてのギャング問題
・「ウィガー・ギャング」としての白人諸勢力
・HAのカナダ征服と、それに従う丁稚たち

 などがあるだろうか。

 どれも深い世界であるので、より詳しく知りたくなったときはそれなりの書籍か特集記事に目を通してほしい。

 これからも定期的に何か書いていきたいと思う。

・参考文献について

 本記事にはストリートギャングと、モブ(組織犯罪)の記述が入り混じっている。
基本的に両者の区別は人員数ではなく、麻薬の流通において街頭レベルの小売りかそれ以上の州レベルの仕入れに絡めるかどうかによるのだが、メディアには後者の方がはるかに情報が多いので、ヴァンクーヴァーだけやたらと長くなってしまった。
 元々がまともに情報が無いような存在であるLA系ストリートギャングのカナダへの伝播について書き始めたものであるので、そのあたりについてはメディアに不満が残る。ストリートギャングは麻薬戦争では末端の小売でしかないので、細かい縄張り争いを取材しないのは当たり前なのだが。

 モブの抗争についてvancouversunやhuffingtonpost.caなどのメディアが書くということは、それだけ重要な事件についての信用できる情報であるということなのだが、そのために主流メディアが「些細な」ギャング抗争に目を配らない一方で、ヒップホップ系のウィキが各ギャングに詳しいのは、やはり「ラップはストリートのCNNだ」といったチャック・Dの言葉は、ある種の有色人種犯罪社会についてはいまだに本質をついているのかもしれないと考えさせられてしまう。

 そういうわけでrapdict.orgやrap.wikia.comは、権威の裏付けはないが信用性はかなり高いと思われる。部外者が言うのもなんだが、このくわしさは部外者が書くのは難しいだろう。
 rapdictの「都市別ギャング、ラッパー」の項は非常に便利である。

 もっとも時々あからさまな偽記事があったりするが、そういうものはフッドや設立年をぼかして書いているのですぐに分かる。

 たとえばこの2つ。

http://www.rapdict.org/Zoner_Nation
http://www.rapdict.org/Maximum_Kingdom

 色々と書いてはいるが、ほとんどが実在しない偽情報だろう。関連にも虚構ギャングが多数載っている。しかし、実在を信じるにはどうにも規模が大きすぎる。

 なぜこうなってしまったかを考えると、おそらく作者は、書けば書くほど凝りたくなって設定を盛っていったが、小さいグループが独自文化を発達させられるわけがないので、いやでも巨大組織にせざるを得なくなり、その結果として信憑性が薄くなるというジレンマを抱えているのだろう。遊びで書くにしても誰かを騙せた方が楽しいだろうが、巨大組織なら書籍やネットに何も書かれてはいないということはあり得ないからだ。

 もちろんネットに何もかも書かれているわけではないが、マフィアですら色々と漏れているのに、ストリートギャングが何かを外部に隠すのは無理だろう。

 まあひょっとしたらどこかに実在するのかもしれないが……。

 しかし視点を変えて、創作物に登場する架空のギャングとして見れば、それなりによくできていると思う。

 上記のような問題があるとはいえ、両サイトの情報は基本wikipediaより信憑性が高いと感じたので食い違った場合は優先するようにした。

 またgangstersout.blogspotはヴァンクーヴァー抗争およびHAと関連ギャングに詳しく、その点大いに参考にさせてもらった。

 en.wikipedia.orgは全面的に参照したので、一部のものだけ特筆している。